わかっちゃいるけど やめられない!

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 教育テレビで「植木等さんを偲んで」という番組をやっていて思わず見入ってしまった。自分の半生を語るロングインタビュー形式で過去の映像もたくさん出てきた。
 植木等を知る人は異口同音に、実際は真面目な人だったというが、そのことの意味がよく分かった。植木等の「スーダラ節」は大好きでよくカラオケでも歌っているが、その中の「わかっちゃいるけど やめられない」という歌詞が大好きで、人間の真実を歌っているといつも思ってきた。その歌についての話が大変興味深かった。
 あまりにも有名な話であるが、植木等は浄土真宗のお寺の息子である。「スーダラ節」の曲をもらったときに寺の住職である父に相談したそうである。「こんなくだらない歌はイヤだ。これを歌うと自分の人生が変わってしまうのではないか」と悩んでいると。すると父は、「わたーかっちゃいるけど やめられない」の歌詞は、親鸞聖人の精神に通じると諭されたというのである。どうしょうもない業(ごう)を背負っているのが人間。わかっていながら過ちを繰り返してしまう人間。そんな人間の応援歌なのだと思う。植木等の父はえらい人だと思う。実際、戦争中に「人間平等」を説き続けて投獄されたことがあるという。立派な父である。
 私自身も実は、わかっちゃいるけどやめられないことがたくさんある。ビールを飲み過ぎることもタンパク質を摂りすぎることも、控えようと思っても控えられない弱さが自分の中にある。過ちを繰り返す度に「わかっちゃいるけど やめられない」と呟いている。自分の中にある軟弱な心ほど手強い敵はいないといつも思っている。

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