映画 男たちの大和 を観て
映画が終わったとき、何の声も起こらなかった。それくらい観ていた人たちが深く映画の世界に入っていたのだと思う。重い課題を与えられた気がした。一言で言えば、戦争って人が死ぬことなんだなという実感である。最後の戦闘の場面では次々と若い兵隊たちが死んでいった。印象的だったのは衛生兵が負傷した兵隊たちを最後まで助けるための努力をしていたことだ。あの状況で船が沈みみんなが死んでいく中でも生るための努力をすることに人間の本当の姿を見た気がした。
戦艦大和は実に美しく格好いい船だったんだと思った。6億円をかけて尾道市の造船ドックに大和を実寸大で再現したという。全長190mの広大なセットに乗組員が整列した場面はすごく迫力があった。その美しさと裏腹に戦争の悲惨さが余計身に染みた。長嶋一茂が演じた臼淵大尉が言った「敗れて目覚める。それ以外にどうして日本は救われるのか。今日目覚めずしていつ救われるか。俺たちはその先導になるのだ。…」あの戦争で亡くなった人たちの命は無駄ではなかったと思う。多くの犠牲者のおかげで日本が新生したのだ。戦地だけでなく原爆や空襲で亡くなった多くの人たちのおかげで今の私たちがいることを忘れてはならないと思う。私自身も戦争を知らない世代ではあるが、今の若い人たち、とくに自分の息子たちにぜひ観てもらいたいと思った。まだ成人を迎えない若者たちがまず死んでいくのが戦争だからだ。戦争の現実は語り継がなければならない。戦争が人ごとになったら、必ず自分にいつかふりかかるだろう。戦争は死ぬことなんだと悟れば、二度と戦争はしてはならないと心の底から思うだろう。
「私だけ生き残って申し訳ありませんでした。」という叫びを現在の私たちが自分自身に対して問いかける必要があると感じた。生きている私たちの課題である。
この記事へのコメント